生活に必要なライフラインとなる「下水」「ガス」「水道」「電気」「通信」などを地下に埋設するための管路を作るための工事です。
「開削工法」という地上から計画管路の範囲全体を掘削して管路を敷設する工事がありますが、「推進工事」では、管路の始点と終点の位置にのみ縦穴を設けることで、構造物・河川・線路など地下横断が可能となり、工事区間の交通渋滞や騒音・振動など環境問題等の弊害を最小限にとどめることができます。
時代のニーズに沿った工法といえるのではないでしょうか。
都市の地下を自由自在に掘り進むことができる、モグラのような掘削工法が推進工事です。
地下埋設管を省スペース、低コストで構築することが可能です。管路を掘削する際に、工事区間の地上面には「発進立坑」と「到達立坑」を設置するのみで工事区間の地上面の都市環境への影響を最小限に抑えることが可能です。
また、推進可能な土質は、粘性土・砂質土・砂礫・固結土・岩盤と広範囲にわたり、管路の直径もφ150mmから中・大口径ではφ3,000mmまで対応可能です。工法によっては既設人孔へ直接到達させたり道路占用ができない場合は車上での設備で施工できます。30を超える工法でさまざまなニーズにお応えします。
推進工法は他の工法には見られない独自の設備を用いており、既成の管(推進管)を1箇所の立坑(発進立坑)より連続して埋設することができます。
推進工法は「発進・到達立坑間において工場で製造された推進管の先端に掘進機・先導体又は刃口を取付、元押装置(油圧ジャッキ)の推進力等によって管を発進立坑から地中に圧入して管きょを埋設する工法である。」と定義されます。
以下のような場合に推進工法が用いられます。
・交通量の多い道路や地下埋設物があり地上からの掘削が困難な場合。
・軌道又は河川を横断するため、地上からの掘削が困難な場合。
・管きょ埋設位置が深いため、地上からの掘削が不経済となる場合。
・市街地等の周辺環境や道路使用許可条件から、地上からの開削が適さない場合。