実現可能かは置いておいて、自分たちの能力や技術をフルに活用し、こんなことはできないか? あんなことはできないか? と良い大人が夢一杯に語る、特殊土木業界にこんな情報発信が一つくらいあってもいいよね? といった面白要素満載の不定期更新のWEBマガジンコンテンツ。
当社は推進工事・立坑築造工事・グラウト工事・地下水位低下工事を得意な会社です。そんな中で、今回は趣味と実益を兼ねる、ではなくどこまでのことができるのかを追求するというコンセプトで第一回の会議が行われました。
わかりやすいということで、最初の使用機材は立坑に。
そして議題として上がったアイデアがこちら→
立坑の現場に出ていないケーシングでどこまで掘れるのか?というアイデアが一番最初に持ち上がった。
これに関しては、どこにそんな穴を掘って良いのか?
山の一つも不動産として購入しなくてはならなくなるのでは?
そもそも、そんなに深く掘れることが立坑として、リメークとして大きな実績となるのか?
などなど、メリットよりデメリットが目立つ内容となりそうだったので、このアイデアは早々にボツとなった。
次に上がって来たアイデアが立坑で掘った側面の「地層」が見れないか? というアイデアだ。
雨水などが浸透していく様などを、見れることができれば今後の工法技術の向上につながるという意見。
なるほど、いかにも「研究所」っぽい意見だ。
早速方法を考えて見る。
ケーシングで穴を堀り、その後ケーシングを引き抜き、同サイズの透明なアクリルを埋め込み固定するという案。
ケーシングを外す際に、崩れる恐れがある。その危険を回避するためには、立坑周辺の地盤を安定化させる必要がある。
そうなると選択肢としてはグラウトを注入して地盤強固にする薬液注入工法を用いるというステップになるのだが、この工法を用いた時点で、地盤がもともとの地層とは異なるものになってしまい、地層の研究を行うという当初の目的が達成できなくなってしまう。
材質にもよるが、ケーシングと同じ方法を用いた場合、立坑のそこまで到達させるには「回転させながら」挿入する必要がある。そのため、透明な素材の表面は地層との摩擦により削られ、透明度が失われてしまうという懸念。
以上の二点からこの研究も机上の空論から脱することが難しいとの結論にいたる。
ケーシングに錆止め処理を施したら内部に水を貼ることは難しいことではないのではないか?
また、立坑の可能性を広げるアイデアにもなる。
うまくいけば、それこそ釣り堀など、新しい現場施工の仕事を受注できる可能性もある。