株式会社リメーク

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リメーク地下研究所とは?

実現可能かは置いておいて、自分たちの能力や技術をフルに活用し、こんなことはできないか? あんなことはできないか? と良い大人が夢一杯に語る、特殊土木業界にこんな情報発信が一つくらいあってもいいよね? といった面白要素満載の不定期更新のWEBマガジンコンテンツ。

リメーク地下研究所

立坑の技術で、生簀が作れるのか?
第2回

前回の会議で帰結することとなった「生簀」。
今回はそんな前回の会議の内容を踏まえより踏み込んだ工法論などを話し合いました。
今回のキーワードはこちら→

・沈埋工法(ちんまい工法)
・高圧噴射攪拌工法
・ウラジロガシ茶

やっぱり透明にしたい

今回、生簀の設計の話からスタートするかと思いきや、最初に議案に上がったのは「透明化」の話。
埋設することが前提とされた管を「透明化」することはできないか? ということだった。
どうしても「透明化」を検討したい雰囲気がリメークにはあるようだ。
管の透明化の可能性。
部材をアクリルなどの強度が保てるもので作ることは、可能か不可能かで言えば可能であろう。
そして、埋設せず見せることも技術的には可能だ。
だが問題は性能部分であろう。
昨今問題の声が上がる自動車事故。地上に見せる配管を設置した場合、二次被害の対象物となってしまうとの意見。
さらに見せる水道管は本当に美しいのか? という疑問。
管更生の業務を行なっている現場の感覚からすると、もっとも劣化の原因になるのは赤錆なのだが、それ以外にもカルキが粉状や固形になってしまうこともあります。
これらを考慮すると、社内的には「見える化」の野望はあるもののまだまだ、課題は多そうです。
水道が陸上の透明パイプで日光に照らされてキラキラ光って見えるのは美しい光景だとは思いますけどね。
いつかまた実現したいと思います。

立坑に戻ろう

そんなわけで、立坑に話を戻すことにした。
もともと、前回から立坑で生簀を作るというプランで帰結したのだから、この話も本格的に進めなくてはならない。

今回議案として、上がったのは「普通に立坑の生簀を作って面白いのか?」という疑問だ。
立坑自体を行える企業はそれこそ星の数ほどある。
そんな中で、立坑を生簀にすることにどれほどの話題性があるのか?
地下研究所として魅力的なのか? という疑問だ。
革新的とまではいかないにしろ、何かもっと独創的な企画にしたい。

そんな中、様々なアイデアの中で一つ、みんなの意見が一致したのは「沈埋工法」という工法選択だ。

沈埋工法とは?

あらかじめ溝を掘っておき、そこにケーソン(沈埋函)を沈めて土をかぶせる工法で、主に海底トンネルや川の下を通るトンネルを作る際になどに行われる工法。
円形の立坑にこだわらず、生簀の形状を自由にすることが可能だ。
そして最後に埋設してしまえば完成! ...ん? 埋設?

沈埋工法によるアリの巣モデル形成

埋めてしまうと生簀じゃなくなってしまう。
沈埋工法を有益に使えないのではないか? そんな疑問を持ったが発案者の構想はより壮大だった。
地下空間をつなげてしまおうと言うのだ。

作成の様子

広範囲の掘削に立ちふさがる壁

通常、横穴を掘る際は同じ土層(土質)の部分を掘削することが多いのだが縦穴の場合は異なる地層を掘削することとなる。そしてそれらを複数個作る際に発生するのは岩盤などに当たってしまう問題だ。
逆に柔らかい地盤の場合もある。軟弱地盤と呼ばれるものだ。
これらと土圧を踏まえて掘削していく必要がある。

高圧噴射攪拌工法

固化材を高圧で噴射し、地盤を切削しながら混合・撹拌する方法。地中構造物をかわした改良や狭い場所の改良が可能となる。この工法を使えば軟弱地盤は改良が可能だ。
また沈埋工法時に埋設した土壌を強固にすることにもこの工法が有効的ではないかとの意見が出た。

岩盤はいつも大変だ。

掘削の際に一番厄介なものが「岩盤」だ。
現状、ハツる他ない。ダイナマイトを使ったりと大規模な方法を取ることもあるが時間も労力もエネルギーもかかるのが「岩盤」だ。
「岩盤って溶かすことできないものかね?」そんな一言から、検索で出てきたものそれが「ウラジロガシ茶」。
というわけで
流石茶、抑石茶と言われるこのお茶の力で地盤が溶かせるのか!!?

我々は、実験を進めることで今回の会議を終えることとなった!
(ラボっぽい?)

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